毎朝6時、このお屋敷の、わこ様方の、30分の目覚まし散歩を、主からおおせつかって、おりまする、我等は喋れませんゆえ、主が居ない時などは、歩かなかったり、近道したり、彼等の気まぐれに悩まされます、機嫌によっては、叱られたり、我等ソナタの草の者、朝に晩に、留守に、働き、怪しげなる者とあら場ば、刺しちがえましてもこの屋を護る覚悟にて、布団の上に寝たことはござらぬ、が、が、あの甲賀の草のもの、二階のチワワめ二名およしとボス五郎めは、事も有ろうに、主の布団に入りおって、朝の勤めを嫌がるそうな、甘い修業じゃ忍者は生きて行かれぬと言うに呆れたやつじゃ、我等、ソナタの草のもの、忍んで終生、お勤め申し上げまする。